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スーパーコンピュータ「富岳」はスーパーコンピュータ「京」の後継機(ポスト「京」)として、文部科学省の「フラッグシップ2020プロジェクト(Flagship 2020 Project)」のもと開発・整備が進められました。本プロジェクトは社会や科学分野のさまざまな課題を解決することを目的としています。プロジェクトの開始に至るまでには、多くの計算機科学分野および計算科学分野の研究者による議論があり、その成果が受け継がれました。
2014年に理化学研究所計算科学研究機構(現在の計算科学研究センター)において、「富岳」のハードウェア開発がスタートしました。「富岳」はハードウェア開発とアプリケーション開発を協調的に設計(コデザイン)してさまざまな分野で幅広く利用できることを目指し、アプリケーション開発の重点課題(9課題)と萌芽的課題(4課題)の実施機関と連携して開発が進められました。
2019年に「富岳」の製造が開始され、2021年度の共用開始に向けて調整を進めている中、2020年4月に新型コロナウイルスによる感染拡大の事態に対応するため「富岳」の計算機資源を優先して提供しました。
「富岳」が科学面のみならず、人々が安全・安心・快適に生活を営む未来社会「Society 5.0」の実現に貢献できるよう、整備・運用してまいります。

「富岳」沿革
年月 できごと
2010年9月 戦略的高性能計算システム開発に関するワークショップ(SDHPC)新しいタブで開きますにおいて、今後のHPCに向けた技術課題とその研究開発ロードマップについて議論される
2011年7月 文部科学省HPCI 計画推進委員会「今後のHPC技術の研究開発のあり方を検討するワーキンググループ新しいタブで開きます」の下にコンピュータアーキテクチャ・コンパイラ・システムソフトウェア作業部会(SDHPCを統合)とアプリケーション作業部会が発足
2012年3月 同作業部会が「HPCI技術ロードマップ白書」および「計算科学研究ロードマップ白書」新しいタブで開きますをとりまとめる
HPCI計画推進委員会への報告書新しいタブで開きます
2012年7月 文部科学省「将来のHPCIシステムのあり方の調査研究(FS)新しいタブで開きます」が発足しシステム設計分野(3課題)とアプリケーションソフトウェア分野による検討開始(~2014年3月)
事後評価結果(429KB)新しいタブでPDFが開きます
計算科学ロードマップ(アプリケーション分野)新しいタブで開きます
2013年11月 総合科学技術・イノベーション会議の評価専門調査会において「2020年頃の世界最高水準のスーパーコンピュータが国家的に重要な研究開発」であるとして事前評価を受ける
評価専門調査会新しいタブで開きます
2013年11月 理研が文部科学省のポスト「京」(富岳)開発プロジェクトの開発主体となる
2014年1月 理研内にポスト「京」開発に向けて「フラッグシップ2020準備室」を設置
2014年4月 AICS内にポスト「京」開発部門「フラッグシップ2020プロジェクト」を設置し、システムの基本設計を開始
2014年10月 ポスト「京」の基本設計を開始(富士通との共同実施)新しいタブで開きます
2014年12月 文部科学省がポスト「京」重点課題アプリケーション開発の実施機関を決定新しいタブで開きます
2015年1月 総合科学技術・イノベーション会議においてポスト「京」開発プロジェクトの評価を受ける新しいタブで開きます
2016年1月 システムの試作・詳細設計を開始(富士通との共同実施)
2016年6月 文部科学省がポスト「京」萌芽的課題アプリケーション開発の実施機関を決定新しいタブで開きます
2018年8月 ポスト「京」のCPUの仕様を公表新しいタブで開きます
2018年11月 総合科学技術・イノベーション会議においてポスト「京」システム設計の評価を受け製造が承認される(970KB)新しいタブでPDFが開きます

2019年3年 ポスト「京」の設計が完了、製造・設置の契約を締結(富士通)新しいタブで開きます
2019年5月 ポスト「京」の名称を公募し、選考の結果「富岳」に決定
2019年8月 「富岳」のロゴマークが決定
2019年11月 「富岳」のプロトタイプがGreen500ランキングで1位獲得
2019年12月 「富岳」の計算機ラックが富士通から出荷され、R-CCSへの搬入開始
2020年4月 文部科学省がスーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムを設置
2020年4月 「富岳」が新型コロナウイルス対策を目的とした優先的な試行的利用を開始
2020年5月 「富岳」の計算機ラックの搬入完了
2020年6月 「富岳」が4つのスパコンランキング(TOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500)で世界第1位を獲得
※以降、2021年11月まで4期連続の4冠を達成
「富岳」の主な受賞
2021年3月 「富岳」の共用を開始
2021年11月 「富岳」を用いたCOVID-19の飛沫・エアロゾル拡散モデルシミュレーションが、2021年ゴードン・ベル賞COVID-19研究特別賞受賞
「富岳」が機械学習処理ベンチマークMLPerf HPCで世界第1位を獲得
「富岳」の主な受賞
2022年5月 「富岳」がスパコンランキング(HPCG、Graph500)にて5期連続世界第1位を獲得
※以降、2024年11月まで通算10期連続で同賞を受賞
「富岳」の主な受賞
2022年11月 「富岳」を利用した国際共同研究チームの研究成果が「ゴードン・ベル賞」を受賞
「富岳」の主な受賞
  • 連続したイベント、受賞は初回のみ記載しています。