トップページ 研究活動 将来の計算機システムに向けた取り組み 文科省委託研究アプリFS(2012年7月~2014年3月)
文科省委託研究アプリFS(2012年7月~2014年3月)
English1. アプリFSによる将来の計算科学の課題抽出
スーパーコンピュータ「富岳」の開発に先立ち、2018年から2020年頃のスーパーコンピュータなどの計算インフラに求められる機能・性能等の要件を明らかにし、またそれに対する技術的知見を獲得することを目的とした調査研究プロジェクト(フィージビリティスタディ=FS)「将来のHPCIシステムのあり方の調査研究」が文部科学省委託研究として2012年7月から2014年3月まで実施されました。このうち「アプリケーションソフトウェア分野」(アプリFS)については、計算科学研究機構(※)と東京工業大学 学術国際情報センターが共同で受託し、HPCI戦略プログラムや計算科学の研究者と理論や実験の専門家の協力のもと実施しました。
アプリFSでは、特に計算科学から貢献できる社会的・科学的課題を抽出するとともに、その実現に向けて必要なアプリケーションを整理し、必要システム性能を精査する取り組みを行い、その成果は「計算科学ロードマップ」としてまとめられました。「計算科学ロードマップ」が示した社会的・科学的課題や性能値は、文部科学省に設置された「HPCI計画推進委員会」の「今後のHPC技術の研究開発のあり方を検討するワーキンググループ」に報告され、同ワーキンググループが2012年3月に作成した「今後のHPCI技術開発に関する報告書」にも反映されました。その後、文部科学省の「ポスト「京」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題についての検討委員会」にその成果が引き継がれ、「富岳」の重点課題の選定に大きく貢献しました。
- 2018年4月より計算科学研究機構は計算科学研究センターに名称を変更しました。
2. 「富岳」の先へ
さらなる将来の計算科学の発展を見据え、アプリFSで実施した取り組みを継続するべく2014年度から2017年度に「今後のHPCIを使った計算科学発展のための検討会」(計算科学検討会)が、文部科学省委託事業の「HPCIの運営」の枠組みの中で実施され、「計算科学ロードマップ」の更新(「計算科学ロードマップ2017」)および様々な計算科学分野の分野交流の場となるフォーラムの定期的な開催を行いました。
2017年度からは、HPCIコンソーシアムの下部組織「計算科学フォーラム」として活動を継続しています。
本調査研究の成果および付随資料については調査研究ウェブサイトをご覧ください。
将来のHPCIシステムのあり方の調査研究「アプリケーション分野」