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プログラム構成モデル研究チーム(丸山)
プログラム構成モデル研究チーム(丸山)
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チームリーダー 丸山 直也(まるやま なおや)
- 2008
- 東京工業大学数理計算科学専攻博士課程修了(理学博士)
- 2008
- 東京工業大学学術国際情報センター研究員
- 2009
- 東京工業大学学術国際情報センター助教
- 2012
- AICSプログラム構成モデル研究チーム チームリーダー
研究概要
高性能計算システム向けプログラミングモデルの研究開発
おもに大規模データ処理、ヘテロジニアスコンピューティング、耐故障性に取り組んでいる。その一つとして「京」などの大規模スーパーコンピュータ向けに最適化されたMapReduce の研究開発を行った。これは「京」のノードおよびネットワークアーキテクチャ、また階層的な大規模並列ストレージを有効に活用することによって、高い効率を達成することをねらったものである。また、アプリケーションドメインに特化することで生産性と性能の両立をねらったアプリケーションフレームワークの開発にも取り組んでいる。具体的には、流体計算等に適用可能なフレームワークとしてDaino などの開発を行った。また、グラフ処理ベンチマークであるGraph500 にも取り組み、「京」の上で高効率に実行するためのアルゴリズムや実装技術の研究開発を行った。
主な研究成果
スパコン向けアプリケーション開発を大幅に容易にする手法を開発
アプリケーションフレームワークに関する研究の一つとして適合格子細分化法(AMR)向けフレームワークの研究開発を行った。AMR は必要な計算およびメモリ使用量を大幅に削減できるため、シミュレーションの高速化に有効である一方、大規模なスーパーコンピュータで用いるには、データの移動を無駄なく効率よく行うプログラムなどの開発が必要であり、シミュレーションソフトウェアの開発においてさまざまな技術的課題があった。我々は新しいソフトウェア技術を開発し、大規模なスーパーコンピュータ上で簡単に適合格子細分化法を利用できる環境を実現した。開発したソフトウェアは、プログラムの自動的な変換技術に基づき、従来必要であった煩雑なプログラミングや最適化の多くを自動化し、これによって、シミュレーションソフトウェアの開発コストを大幅に削減することが可能である。GPU などのアクセラレータを用いたスーパーコンピュータは性能や省電力に優れるものの、そのプログラミングの手間から使い勝手は劣る点が問題であったが、開発した手法を用いることで、一般的な適合格子細分化法の利用においては、この問題を解決することができることを示した。一般的な適合格子細分化法の利用においては、この問題を解決することができることを示した。
![図:Dainoフレームワーク概要[Wahib2016]](https://www.r-ccs.riken.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/illust_maruyama02_en.jpg)