トップページ    イベント・広報    お知らせ一覧    連続系場の理論研究チームの辻 竜太朗さんが東北大学総長賞を受賞しました

連続系場の理論研究チーム 大学院生リサーチ・アソシエイト(JRA)の辻 竜太朗さんが、東北大学総長賞を受賞しました。

東北大学総長賞は、東北大学の教育目標にかない、かつ、学業成績が特に優秀な学生を表彰するものです。
博士論文「Nucleon form factors in large-volume lattice QCD at the physical point: Towards the continuum limit」の成果を含む、博士課程における卓越した学業成績が評価されました。

現代の素粒子物理学における標準模型では、陽子は素粒子であるクォークとグルーオンで構成され、その相互作用は量子色力学で記述されることがわかっています。本研究では、スーパーコンピュータ「富岳」等の大規模計算機を使い、陽子の内部構造を第一原理的に世界最高精度水準で計算しました。本研究は量子色力学の第一原理精密計算の限界に迫る挑戦的な課題であり、この成果はT2K実験等の標準模型を超えた物理の探索にも大きく貢献します。

表彰状を手にする辻 竜太朗さん

辻 竜太朗さんのコメント

本研究の成果は、東北大学の指導教員である佐々木勝一准教授と、理研JRAとして理研R-CCSでの研修を受け入れてくださった青木保道チームリーダーをはじめとしたPACS Collaborationの多くの共同研究者の方のお支えあって達成したものです。博士課程の期間中に東北大学・理化学研究所で学んだことを胸に刻み、今後とも精進してまいります。

(2024年3月26日)