データ同化研究チーム大学院生リサーチ・アソシエイト(JRA)の竹田 航太さん(京都大学 大学院理学研究科 数学専攻 博士後期課程2年)が、Best Presentation Award for Young Researcherを受賞しました。
Best Presentation Award for Young Researcherは、The 20th International Conference on Flow Dynamicsで優秀な発表をした35歳以下の若手研究者を対象とした賞です。本研究集会は年1回開催されており、今年は竹田さんを含め16人が本賞を受賞しました。
受賞テーマは「A Monte Carlo Approach to the N-vortex Problem on the Unit Sphere」です。竹田さんは、球面上の乱流性質の解明のため、球面上N点渦系という近似モデルを採用しました。このモデルの統計的な定常状態を求めるため、Hamiltonian Monte Carloという確率的アルゴリズムを、球面を含む一般的な曲面で適用する方法を開発し、その効率性を数学的に証明しました。さらに、実際に球面上で計算を実行し、統計的な乱流の挙動を明らかにしました。
竹田さんは受賞に際し、「数学的な乱流研究がさらに広い分野で高く評価されたことを非常に嬉しく思います。一般的な設定で構築された理論の利点を活かして,さまざまな問題に応用していきたいです。」とコメントしました。