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International HPC Summer School 2025が、7月5日から11日までの6日間、ポルトガル・リスボンの Eurostars Universal Lisboa Hotel で開催されました。本イベントは、日本から、R-CCSが選抜した9名の受講者と、今村 俊幸チームプリンシパル(理化学研究所計算科学研究センター、スクール organizer)、原和 翔氏(株式会社SkyDrive、スクール参加者OB)、張 家超氏(富士通株式会社、スクール参加者OB )、ら3名のメンターが参加し、共催機関の各国より合計約120名のHPC分野の研究者と学生が集結しました。

詳細
開催日 2025年7月6日(日) - 11日(金)
開催都市 ポルトガル・リスボン
場所

Eurostars Universal Lisboa Hotel

共催

EuroHPC JU、EPCC、 University of Texas at Austin、RIKEN R-CCS、DRAC、Pawsey、NICIS CHPC、NiTheCS

スクールの講義内容は多岐にわたり、計算科学技術を軸に自然科学や応用物理等における最先端の動向について座学があり、質疑応答や意見交換が活発に行われました。また、各自のPCを用いたエレクトリカルポスターセッションでは、最初に参加者が自身の研究についてライトニングトークを行ったのち、他の参加者との意見交換を行い、交流を深めました。
ハンズオンセッションはスーパーコンピューターを使い、ハイブリッド並列化技法やHPC Python等の演習を行いました。本スクールは、メンター制度に特色があり、数名の参加者に対してスタッフまたは講師を担当メンターとして割り当て、研究活動やキャリアについて相談ができる環境が整えられています。スクール期間中、複数回のメンタリングセッションが組み込まれており、各グループで多岐に渡る話し合いが行われ、国際的なネットワークを構築し、将来設計の具体化を支援しています。
スクールの中日には、開催地の文化交流と、多様なネットワーキングの場となるソーシャルイベントとしてリバークルーズを体験しました。

参加者からは『 スクールでのResume/CV Reviewでは、北米で活躍する研究者・実務者から実践的なアドバイスを直接受けられた点が非常に有益だった。海外でのキャリアを目指す学生にとって、調べるだけでは得られない実務的な”常識”に触れられる貴重な機会だと感じた。 』『 GPU技術に関する最新の知見に触れ、CPU中心の開発環境にいる私にとって非常に刺激的な経験となった。倍精度演算器がなくても高速にエミュレートする手法が整備されつつあるという情報を得たことで、今後の方向性に対する理解が深まり、有意義な参加となった。』『参加者の専門は多様でありながらHPCという共通軸があり、実装や計算資源の活用に関する鋭い質問や実践的な技術アドバイスを得ることができた。これらの知見は日本に戻ってすぐに研究や研究室で活用できる内容であり、大変有益であった。 』『 IHPCSS 2025は、「基礎理論→実装→国際協働→将来構想」の流れを一気に体感できる非常に濃密な研修であった。ここで得た技術的洞察と人的ネットワークを出発点に、HPCとAIを横断する研究者としてのキャリアを描き、都市規模の社会課題にスケーラブルな計算技術で挑む研究を推進したい。』等、高評価を得ました。

国際HPCサマースクール2025 ポスターセッション
IHPCSS2025ポスターセッションの様子

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(2025年8月15日)