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今年も、理化学研究所計算科学研究センターでは、大学院生・若手研究者を対象としたHPC分野における国際サマースクール “International Summer School 2019” を開催しました。本スクールはHPC関連分野において国際的に活躍できる人材を育成することを目的に、自然科学や人工知能など各サイエンス分野における最先端の講演と、実際に大型計算機を利用してプログラミングや可視化などを行うハンズオンセッション、そしてノートPCを用いた参加者によるElectronic Poster Sessionが行われます。今年度は初の日本開催となり、海外の参加者を含む約110名の参加がありました。日本からは13名の受講者に加え、講演者として安田修悟先生(兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科)、Cannon Kipp先生(東京大学大学院理学系研究科)、美添ユニットリーダー(理化学研究所革新知能統合研究センター)、三好チームリーダー・今村チームリーダー(理化学研究所計算科学研究センター)が参加しました。

詳細
開催日 2019年7月7日(日) - 12日(金)
場所

理化学研究所 計算科学研究センター、神戸大学 先端融合研究環統合研究拠点

共催

XSEDE(米国)、PRACE(欧州)、SciNetHPCConsortium(カナダ)

ハンズオンセッションでは標準化された並列プログラミング規格であるMPIやOpenMPを用いた並列計算、アクセラレータを利用するOpenACC、そしてPythonプログラミング等が行われました。参加者は熱心にプログラミングを行い並列化・高速化に取り組みました。特に共通の課題に対して性能を競うParallel Programming Challengeでは、他の参加者と協力して高速化に挑んでいる姿が見られました。
2日目・3日目の夕方にはElectronic Poster Sessionが行われ、各参加者がノートPCを用いて自身の研究内容について発表しました。参加者同士で白熱した議論が交わされ、セッション時間が終了しても議論が続いている参加者も多数ありました。

写真:日本からの参加者
日本からの参加者

本スクールの特徴の1つとしてメンター制度があります。これは数人の参加者に対して研究者(メンター)がひとり割り当てられ、研究生活や今後のキャリアに関して相談できるという制度です。スクール期間中にはメンタリングセッションの時間が設けられますが、今年度は1対1での相談時間が長く設定され、参加者はメンターにスクールの技術的な内容から今後の研究についての話まで、様々なことを相談していました。

事後のアンケートでは『非常に充実した一週間を過ごすことができた』『HPCに関連した幅広い内容を学習することができた』『研究室の後輩に勧めたい』といった意見や、『全体的にタイトなスケジュールで、休む時間が少なかった』などの声が寄せられました。

写真:講義の様子
講義の様子
  • 写真:メンタリングセッション

    メンタリングセッション

  • 写真:ポスターセッション

    ポスターセッション

  • 写真:Parallel Programming Challenge

    Parallel Programming Challenge

  • 写真:「京」見学

    「京」見学

(2019年9月17日)