医療、創薬の世界は、大きな変革期を迎えています。ゲノム医療の進展や人工知能(AI)の深化、そして医療ビッグデータの解析と活用が、未来の健康・医療を大きく変える可能性を秘めています。
当財団では、大学・研究機関、産業界と連携を図り、京コンピュータをはじめ高性能コンピュータの圧倒的な計算資源を創薬に活用する「インシリコ創薬」の取り組みを進めています。現在もポスト「京」の運用を視野に入れ、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を採用した操作性の高い創薬アプリケーションの開発・改良を進めており、新薬の開発期間の大幅な短縮やコスト低減など医薬品開発の効率化につなげ、我が国における革新的新薬の創出に寄与できればと考えています。
ポスト「京」の運用により、医療・健康をはじめ様々な分野における課題解決が図られ、健康長寿社会の実現と、我が国の研究開発環境、そして産業競争力の強化につながることを期待しています。
(2017年9月 寄稿)