トップページ 「富岳」について 「富岳」プロジェクト沿革 フラッグシップ2020プロジェクト(2014年4月~2021年3月) アプリケーション開発チーム
アプリケーション開発チーム
Englishチームリーダー 富田 浩文(とみた ひろふみ)
- 1999
- 東京大学大学院工学系研究科修了、博士(工学)
- 1999
- 地球フロンティア研究システム(後の地球フロンティア研究センター) 研究員
- 2007
- 地球フロンティア研究センター(現 海洋研究開発機構)主任研究員
- 2011
- AICS 複合系気候科学研究チーム チームリーダー
キーワード
- ターゲットアプリケーションによるコデザイン
- システム評価のためのアプリケーションベンチマークの確立
- アプリ基盤研究開発
研究概要
アプリケーション開発チームは、コンピュータ・アーキテクチャ研究者、システムソフトウェア研究者、アルゴリズム研究者と協調して、「富岳」で最大の成果を得るための開発研究に取り組んでいます。具体的には以下の3つの課題を担っています。
- ターゲットアプリケーションによるコデザイン
「富岳」で重点的に取り組むべき社会的・科学的課題(重点課題)が、文部科学省の検討委員会により選定されました。その重点課題の実施機関や本プロジェクトの他チームとともに、各課題の代表的な「ターゲットアプリケーション」の性能評価と高速化を通して、アプリケーションとシステムとの協調設計(Co-design:コデザイン)を行います。高速化の技法は文書化し、後続のアプリケーションへの指針とします。また、コデザイン推進チームと協同し、新規アルゴリズムや実装手法の研究開発を行います。 - システム評価のためのアプリケーションベンチマークの確立
「ミニアプリ」を利用したアプリケーションの性能評価の標準化を進め、システム評価に役立てる取組を行います。「ミニアプリ」とは、実際のアプリケーションの重要な部分を抜き出し、ベンチマークプログラムにしたものです。様々な分野の代表的なアプリケーションについて、元来の計算性能特性を維持しながら、ソースプログラム形式で公開提供でき、かつ容易な実行が可能となるようにコンパクトに作成し、「ミニアプリ」集として整備を進めます。様々な角度から「ミニアプリ」の構造を分析すると同時に、「京」を含むスーパーコンピュータ上での実行分析を行い、システム性能評価における標準的ツールとして国際標準の策定に積極的に貢献します。海外の研究機関と国際連携し、また大学等との共同研究も行い、将来を見据えたシステム評価方法を確立します。 - アプリ基盤研究開発
「富岳」で多様なユーザーが最大の成果を創出するために、他研究チームと協調しながら、ライブラリー・フレームワーク等のアプリケーション基盤技術の開発を行います。
また、平成24年度~25年度の「将来のHPCIシステムのあり方の調査研究(アプリケーション分野)」(アプリFS)でも行ってきた、今後5年~10年に行うべきHPC(※)で 解決すべき社会的・科学的課題の抽出作業を継続して進める活動を行います。- HPC・・・High Performance Computing スパコンを含む高性能コンピューティング
主要論文
- 1.Y. Kawashima, K. Hirao:
"Singularity Correction for Long-Range-Corrected Density Functional Theory with Plane-Wave Basis Sets"
The Journal of Physical Chemistry A, Vol. 121, No. 9, P. 2035-2045 (2017)
- 2.Y. Kawashima, K. Sawada, T. Nakajima, M. Tachikawa:
"Nuclear quantum effect on the intermolecular hydrogen bond of acetic acid - phosphorous acid anion cluster: An ab initio path integral molecular dynamics study"
Journal of Computer Chemistry, Vol. 15, P. 203-209 (2016)
- 3.Y. Nakamura, Y. Kuramashi, S. Takeda, A. Ukawa:
"Critical endline of the finite temperature phase transition for 2+1 flavor QCD around the SU(3)-flavor symmetric point"
PHYSICAL REVIEW D, 94, 114507 (2016)
- 4.鈴木惣一朗, 伊東聰, 池田奈生, Balazs Gerofi, 三吉郁夫, 丸山直也, 滝澤真一朗, 村瀬洋介, 石川裕, 宮野悟:
"ヒトゲノム解析プログラムGenomon-fusionの大規模スーパーコンピュータ向け最適化と性能モデル化
Tuning and performance modeling of a human gene analysis program for large-scale supercomputers"
ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム論文集, Vol.2016, P.15-26 (2016)
- 5.Yashiro, H., Terasaki, K., Miyoshi, T., and Tomita, H.:
"Performance evaluation of throughput-aware framework for ensemble data assimilation: The case of NICAM-LETKF"
Geosci. Model Dev. Volume 9, issue 7, Page 2293-2300 (2016).