6 「富岳」の利用拡大等に向けた取組

6-10 広報活動(R-CCS+RIST)

一般の方に加えて、「富岳」の将来の利用者(企業・産業界関係者、青少年等)、「富岳」に興味を持つ潜在的利用者から「富岳」の利用に関心を持つ研究者・技術者等、マスメディア、国・地方自治体関係者等の理解を得るため、R-CCSとRISTは連携して広報活動を行っている。2022年度に行った広報活動の概要は、以下のとおりである。

6-10-1 マスメディアを通じた情報発信

R-CCSは、「富岳」を利用した研究成果について、論文等の学術発表と並行して一般向けに情報発信を強化している。その一環として、マスメディアの活用を念頭に記者を通じての情報発信を目的として、必要に応じてプレスリリース等を行っている。 2022年度のプレスリリースの発信は19件。また、研究成果の発表などに関連する主な受賞は21件だった。

図1 「富岳」での研究成果がゴードン・ベル賞を受賞した国際共同研究チーム(SC22において 右から4人目はプログラミング環境研究チーム佐藤三久チームリーダー)
図1 「富岳」での研究成果がゴードン・ベル賞を受賞した国際共同研究チーム(SC22において 右から4人目はプログラミング環境研究チーム佐藤三久チームリーダー)
参考 受賞実績

新聞・雑誌・テレビ等への掲載数は519件であった(表1)。

表1 メディア掲載件数
新聞・雑誌 ネット TV・ラジオ
4月 29 19 0 48
5月 113 24 17 154
6月 30 12 9 51
7月 11 6 4 21
8月 20 11 1 32
9月 13 9 0 22
10月 29 13 0 42
11月 57 23 15 95
12月 16 4 0 20
1月 25 18 3 46
2月 20 12 1 33
3月 15 7 5 27
378 158 55 519
図2 NHK「サイエンスZERO」20周年スペシャル番組の取材で「富岳」について説明する松岡聡センター長
図2 NHK「サイエンスZERO」20周年スペシャル番組の取材で「富岳」について説明する松岡聡センター長
図3 テレビ東京「NEWSモーニングサテライト」でゲリラ豪雨予測の取材を受ける三好建正チームリーダー(データ同化研究チーム)
図3 テレビ東京「NEWSモーニングサテライト」でゲリラ豪雨予測の取材を受ける三好建正チームリーダー(データ同化研究チーム)

RISTにおいても、「富岳」を利用した研究成果について、論文等の学術発表と並行して一般向けに情報発信を強化している。2022年度にRISTがHPCIポータルサイト及びHPCI広報サイトに公開したプレスリリースは表2のとおりである。

表2 プレスリリース一覧
日付 件名
2022年04月14日 令和4年度新型コロナウイルスを含む感染症対応HPCI臨時公募について
2022年04月21日 有機固体で実現する量子スピン液体の特異な性質を解明 ~人工ニューラルネットワーク第一原理計算による量子物質設計へ~(東京大学、早稲田大学、豊田理化学研究所)
2022年04月28日 スーパーコンピュータ「富岳」で炭素の起源を探る ―第一原理計算で導かれたアルファクラスターの構造―(理化学研究所、東京大学、日本原子力研究開発機構)
2022年05月13日 天の川銀河中心のブラックホールの撮影に初めて成功(国立天文台)
2022年06月08日 新しい高精度シミュレーションが明らかにした星団形成の現場(東京大学他)
2022年06月09日 「富岳」により、核燃焼プラズマ閉じ込め改善効果を発見 ~新物理の開拓により核融合炉の実現に貢献~(東海国立大学機構 名古屋大学)
2022年07月20日 厳密な電子状態計算 × 機械学習ポテンシャル 高圧水素における液体-液体相転移の研究(北陸先端科学技術大学院大学)
2022年08月19日 令和4年度「富岳」利用研究課題の定期募集(年二回募集の第二回目)の選定結果について
2022年09月01日 令和5年度A期「富岳」を中核とするHPCIシステム利用研究課題の募集(年二回募集の第一回目)について
2022年09月06日 スピントロニクス向け強磁性合金材料と二次元物質間の異種結晶界面の状態を第一原理計算で予測(神戸大学、東北大学)
2022年10月13日 第9回「富岳」を中核とするHPCIシステム利用研究課題 成果報告会(同時開催:第5回HPCIコンソーシアムシンポジウム)の開催について
2022年10月13日 「富岳」を利用した高精度流体シミュレーションの水まわり商品への適用に関する研究で「優秀成果賞」を受賞(TOTO株式会社)
2022年11月09日 全原子古典分子動力学法による高分子物性計算を全自動化するソフトウェアRadonPyをリリース(統計数理研究所、東京工業大学、東京大学)
2022年11月14日 貴金属に富んだ星々は100億歳 世界最高解像度天の川銀河シミュレーションに成功(東北大学、神戸大学、国立天文台、他)
2022年11月15日 スーパーコンピュータ「富岳」世界ランキングの結果と理化学研究所の今後の対応について -世界トップを引続き維持- (理化学研究所)
2022年12月08日 第2回 スーパーコンピュータ「富岳」 成果創出加速プログラム シンポジウム「富岳百景」の開催について
2022年12月09日 令和5年度スーパーコンピュータ「富岳」を中核とするHPCIシステム 利用研究課題の定期募集(年二回募集の第一回目)の応募状況について
2023年02月16日 令和5年度A期HPCIシステム利用研究課題の選定結果について
2023年03月09日 令和5年度B期スーパーコンピュータ「富岳」利用研究課題の定期募集(年二回募集の第二回目)について

6-10-2 ウェブサイト・制作物

1. ウェブサイト・SNSの管理・運営

R-CCS、RISTとも、ウェブサイト・SNSを用いて一般から研究者・技術者向けの情報発信を行っている。

(1)公式ウェブサイト

R-CCSでは、一般から研究者・技術者を対象に広く情報を発信する公式ウェブサイトとして、「富岳」を活用した研究成果、イベントの告知・報告、メディア掲載情報等を掲載。2022年度は、スパコンランキング(5月・11月)、高性能計算モデリング研究チーム発足(7月)、松岡センター長クレイ賞受賞(10月)、「富岳」を利用した国際共同研究チームの研究成果が「ゴードン・ベル賞」を受賞(11月)といった情報を主として発信した。サイト全体のアクセス数は年間94,428件(うち英語は約15%)であった。

RISTでは、HPCIポータルサイト(図4)、HPCI広報サイト(図5)での情報発信を行っている。

HPCIポータルサイトでは利用者選定及び利用者支援の情報となっており、HPCI広報サイトでは「富岳」に興味を持つ潜在的利用者から一般国民にむけた情報となっている。

その中でもHPCIマガジン「富岳百景」はvol. 8~11を発行し、「富岳」の利用に関心を持つ研究者、技術者に情報発信した(図6)。

HPCIポータルサイトは2012年4月19日より運営し、課題公募の広告・受付・選定結果の発表などについて、情報発信する場として活用している。2022年度は、2021年度(2020年4月~2021年3月)利用分の一般枠課題の利用報告書が公開された。利用報告書は利用報告書データベース検索をはじめとし、分野ごと、年度ごとに検索できるようになっている(図7)。

図4 HPCIポータルサイト
図4 HPCIポータルサイト
図5 HPCI広報サイト
図5 HPCI広報サイト
図6 HPCIマガジン富岳百景
図6 HPCIマガジン富岳百景
図7 HPCIポータルサイトでの利用報告書の公開
図7 HPCIポータルサイトでの利用報告書の公開

HPCIポータルサイト

ユーザービリティーの改善による利用者拡大、そして利用者満足度の向上のため、2022年10月17日にポータルサイトのリニューアルを実施。旧ポータルサイトのリニューアル前日までのアクセス数は160,681件、リニューアル当日からの新ポータルサイトのアクセス数は32,386件、ポータルサイト全体のアクセス数は年間193,067 件であった。

HPCI広報サイト

「富岳」に興味を持つ潜在的利用者から一般国民に向けたより効果的な情報発信を行うために、2020年10月31日よりHPCI広報サイト「富岳百景」を立ち上げた。
HPCI広報サイト全体のアクセス数は2022年4月1日から2023年3月31日までで34,686件であった。

HPCIマガジン「富岳百景」

HPCIマガジン「富岳百景」のアクセス数として、Vol.8:1,070件、Vol.9:739件、Vol.10:851件、Vol.11:363件であった(Vol.11は、3月公開につき集計期間が短い)。併せて、同テーマの動画も作成しYouTubeにて公開している。

図8 HPCIマガジン vol.8
図8 HPCIマガジン vol.8
図9 HPCIマガジン vol.9
図9 HPCIマガジン vol.9
図10 HPCIマガジン vol.10
図10 HPCIマガジン vol.10
図11 HPCIマガジン vol.11
図11 HPCIマガジン vol.11
(2)公式SNS

R-CCSでは、公式ウェブサイトの更新情報のほか、公式ウェブサイトには掲載されない情報なども写真とともに発信。フォロワーはFacebook(日本語) 約2,400 人、Facebook(英語)約690人、Twitter 約3,400人、Instagram 約600人である。

YouTubeは「計算科学eラーニングアーカイブチャンネル」として、各種講習会やスクールの講義等を撮影し、公開している。チャンネル登録者は約3,380人。

参考 R-CCS公式SNSアカウント

facebook(ja) 新しいタブで開きます facebook(en) 新しいタブで開きます twitter 新しいタブで開きます instagram 新しいタブで開きます youtube 新しいタブで開きます

RISTでは、R-CCSと共同でYouTubeアカウント「Supercomputer Fugaku」チャンネル、Twitterアカウント スーパーコンピュータ「富岳」(公式)を運用している。

YouTubeでは「富岳」関連動画を公開。チャンネル登録者は約350人。

Twitterでは「富岳」関連イベントやHPCI構成機関のPR等を投稿。フォロワーは約4,300人。

2022年度は4月1日にTwitterアカウント名変更「@Fugaku_hpci」を行い、「富岳」カプセルトイ写真、HPCIクイズシリーズ、イベント参加者インタビュー動画など、わかりやすい形でリアルタイムでの投稿を行った。

2. 制作物

R-CCSでは、パンフレット等の印刷物のほか、ウェブコンテンツや動画を制作している。また、一般企業から「富岳」をイメージした商品が発売され、R-CCSは監修を行った。2022年度に制作、更新した制作物は下記のとおりである。

(1)動画「松岡聡センター長に聞く~「富岳」のあゆみ、ITのこれから~」

スーパーコンピュータの研究開発に長年携わってきた松岡聡センター長に、「富岳」の開発の狙いやこれまでの成果、IT分野の今後の見通しなどについて聞いた。

動画「松岡聡センター長に聞く~「富岳」のあゆみ、ITのこれから~」
(2)R-CCSまるわかりガイド

2022年度はウェブ版のみ更新を行った。新しく着任したチームリーダー・ユニットリーダーの似顔絵を新規作成した。

(3)「富岳」バーチャルツイン

3Dモデル制作サービス「MatterPort」を利用し、ユーザーは画面上をクリックすることで好きな場所に移動でき、360°見渡せるほか、マーカーのある場所では解説等を見ることができる。計算機棟(3F 計算機室、2F 空調機械室、地下 免震ピット)、熱源機械棟に加え2022年度にはエントランス&展示エリアを新たに撮影してウェブサイト上にて公開した。「富岳」のしくみや「京」で使用されていた計算機ラック、 計算科学研究センターの取り組みなどを紹介している。

(4)ミニチュア「富岳」ライト

スーパーコンピュータ「富岳」を再現したミニチュア「富岳」ライトをR-CCS監修の下、カプセルトイとして発売した。

2021年度のプティーゴーフル同様、R-CCSとは無償で商品化許諾契約を結び、また商品の監修をした。商品は全国のカプセルトイコーナーで販売され、発売開始は2022年6月、2022年度の出荷・販売数は計42,750個であった。

ミニチュア「富岳」ライト

RISTでは、パンフレット、ニューズレター等を制作している。2022年度に制作、更新した制作物は下記のとおりである。

(1)リーフレット「Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜」

昨年度まで発行していた「はじめてのHPCI」はHPCIの新規ユーザーへのインタビューのみのリーフレットだったが、2022年度は新たなタイトル「Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜」を掲げ、利用制度や支援体制についての解説や折々のトピックス、企業での利用事例の紹介など、より幅広い内容を取り扱うものへと刷新した。2022年11月に「Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜 No.1」 (図12)を、2023年3月に「Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜 No.2」(図13)を発刊・公開した。写真やイラストを使ってわかりやすく解説し、ユーモアを交えながら読み物としてのクオリティを追求することで、企業の経営者層など経営企画方針の意思決定に関わる方にアピールし、新規応募増につなげるものである。HPCI 広報サイトでは、2つ折りのリーフレットのほか、Web版の記事も公開している。

図12  Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜 No.1
図12  Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜 No.1
図13 Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜 No.2
図13 Hello! 「富岳」〜産業利用の広場〜 No.2
(2)HPCI計算資源ハンドブック

「富岳」を中核とするHPCIシステムの計算資源を紹介する冊子「HPCI計算資源ハンドブック」の内容を最新の情報に更新した改訂版を発行した(図14)。

図14 HPCI計算資源ハンドブック(2022年度改訂版)
図14 HPCI計算資源ハンドブック(2022年度改訂版)
3. 映像コンテンツ

RISTでは、「富岳」に代表されるスーパーコンピュータの活躍や折々のトピックスを広く一般に紹介し、利用者に向けて有益な情報提供をするためにPR動画を制作している。

2022年度は、次の6本を制作(前年度は4本制作)しYouTubeにて公開した。

<「富岳」インタビュー動画>

  • 次世代研究者賞「スーパーコンピュータを活用した全ゲノムシーケンスに基づくがんゲノム医療の現場」
  • 次世代研究者賞「高忠実LESを実現する圧縮性流体解析手法 ~航空機離着陸形態まわりLES~」
  • 「シーモア・クレイ賞」受賞記念 松岡センター長インタビュー

<スパコンことはじめ>

  • スパコンことはじめ・ヨビノリ対談x安藤康伸~ 物理と化学の境界領域:第一原理計算を用いた電池研究(前編)~
  • スパコンことはじめ・ヨビノリ対談x安藤康伸~ 物理と化学の境界領域:第一原理計算を用いた電池研究(後編)~

<アプリケーション紹介>

  • 計算物質科学の便利ツールMateriAppsサイト& MateriApps LIVE!の紹介

6-10-3 イベント

R-CCS及びRISTともに、専門的な情報から一般にわかりやすい情報まで、イベントを通じた直接対話形式の広報活動を実施している。2022年度は新型コロナウイルス感染症の影響から徐々に回復しつつも、イベントの多くがオンライン又は現地とのハイブリッド開催となった。

R-CCSでは、研究者、「富岳」利用者に向けた国際会議展示は、ISC 2022(ドイツ/ハンブルク+オンライン)、SC22(アメリカ合衆国/ダラス+オンライン)、SCA23(シンガポール)にて行った。また、産業界向けにはCEATEC 2022(千葉市+オンライン)に出展するなど、海外及び国内のシンポジウム・展示会への参加を行い、ブース展示や特別講演などを設けて広く情報発信を行った。

一般向けには、デジタルツインによるSDGs達成とSociety 5.0社会の実現に向けてスーパーコンピュータ「富岳」や次世代のスパコンに求められていることは何かを考えるシンポジウム 「「富岳」EXPANDS ~可能性を拡張する~」を開催した。

また、年1回実施している神戸・大阪地区一般公開は3年ぶりに現地イベントが復活し、 「理化学研究所一般公開 in 神戸~集まれ!未来のサイエンティスト~」をオンラインイベントとのハイブリッド形式で開催した。

毎年、理研横浜キャンパスと横浜市立大学鶴見キャンパスが合同で開催している 「理化学研究所・横浜市立大学 一般公開~未来のたね~」では、2021年4月に発足したHPC/AI駆動型医薬プラットフォーム部門から、横浜キャンパスに拠点を置く2つのユニットの「富岳」を通じた創薬の研究開発を中心に紹介した。

夏休み期間には、1995年に始まった伝統あるプログラミングコンテスト、 夏の電脳甲子園「SuperCon 2022」本選大会をオンラインで開催し、出場者は、数日間かけて「富岳」を使って問題を解くプログラムの作成に挑戦した。このほか、研究者が、中・高校生などに直接講義や授業を行う「出前授業」も一部オンラインを活用して行われ、より深くそして幅広い世代に向けて「富岳」とその研究活動を周知した。

表3 R-CCSが主催、共催、協賛、後援、出展、又は参加した主なイベント一覧
分類 開催年月日 種別 名称
研究者・利用者向け(国外) 2022年5月29日~6月2日 国際会議 ISC (International Supercomputing Conference)2022 ハイブリッド(ドイツ)
参加者: 3,007名(現地:2,809名、オンライン:198名) 参加団体:137社
2022年11月13日~18日 国際会議 SC(Supercomputing Conference)22 ハイブリッド(アメリカ)
参加者:11,830名 (うちオンライン参加は1,300名) 出展団体:361社/機関 ブース訪問者数:848名
2023年2月27日~3月2日 国際会議 SCA(SUPERCOMPUTINGASIA)23 シンガポール
参加者数:1,000名以上(35か国、290機関) 出展団体:31社/機関
研究者・利用者向け(国内) 2022年 4月7日~7月28日 配信講義 計算科学技術特論B オンライン
2022年5月27日 講演会 LINC講演会2022 - LINCが目指す創薬DXプラットフォーム- オンライン
2022年10月6日~7日 展示会 京都スマートシティエキスポ2022 ハイブリッド(京都府精華・西木津地区)
2022年10月12日~14日 展示会 BioJapan2022 横浜
全体:15,813名 出展者:約800社 ブース来訪:約390名
2022年10月18日~21日(オンライン:10月1日~31日) 展示会 CEATEC 2022 ハイブリッド(千葉市)
全体:81,612名 出展者:562社 ブース来訪:約1,200名
2022年11月14日 講演会 医療・創薬・ヘルスケアにおけるDX -LINCの紹介と兵庫県、 神戸市企業との連携に向けて- ハイブリッド(神戸市)
2023年2月6日~7日 シンポジウム 第5回R-CCS国際シンポジウム ハイブリッド(神戸市)
事前登録者数:241名 2月6日 オンサイト:113名 オンライン:80名 2月7日 オンサイト:104名 オンライン:65名
2023年2月15日~17日 ワークショップ Challenges and opportunities in Lattice QCD simulations and related fields 神戸市
2023年2月22日 ワークショップ 次世代計算基盤に係る調査研究に関する合同ワークショップ ~ 次世代高性能計算基盤の開発に向けて ~ ハイブリッド(東京都内)
2023年3月3日 ワークショップ 第1回「富岳」が拓くSociety 5.0時代のスマートデザインプロジェクトシンポジウム ハイブリッド(神戸市)
学生・ 一般向け 2022年6月4日 イベント 大科学博士になろう!!飛び込め!不思議の世界 神戸市 ブース来場:小学生300名程度
2022年8月22日~26日 イベント 夏の電脳甲子園「SuperCon20」本選大会 オンライン
2021年8月29日~9月2日 セミナー KOBE HPC サマースクール(初級)-スーパーコンピュータで並列計算の基礎を学ぼう!- オンライン
参加者:39名(学生35名、社会人4名)
2022年9月12日~16日 セミナー RIKEN International HPC Summer School 2022:Society5.0に向けて オンライン
受講生:40名
2022年10月5日~2023年2月1日 講義 遠隔インタラクティブ講義「計算生命科学の基礎9」~生命科学のためのシミュレーション技術とデータサイエンス:AI技術の融合、そして医療・創薬への応用まで~ ハイブリッド(神戸市)
現地定員:15名
2022年10月22日 イベント 2022年度 理研横浜キャンパス・横浜市立大学一般公開~未来のたね~ ハイブリッド(横浜市)
来場者:176 人 Web サイトアクセス数:2,970回
2022年10月29日 イベント 2022年度 理化学研究所一般公開 in 神戸~集まれ!未来のサイエンティスト~ ハイブリッド(神戸市)
現地来場者:136 人 オンライン:特設サイト当日トップページアクセス数 1,757 件
2023年1月24日 イベント シンポジウム「富岳」EXPANDS ~可能性を拡張する~ ハイブリッド(東京都内)
会場参加:58名 同時視聴最高:273名
2023年3月13日~15日 セミナー RIKEN International HPC Spring School 2023:Society 5.0に向けて オンライン
参加者:31 名
学校向け・出前授業 2022年6月15日 出前授業 大阪府立東高等学校 理数科3年生80名
2022年7月11日 出前授業 神戸市立葺合高等学校 オンライン
国際科3学年、普通科
2022年7月27日 出前授業 兵庫県立兵庫高等学校 1年生
2023年1月14日 講演 神戸大ROOTプログラム週末セッション 講演及び「富岳」見学会 参加者:ROOTプロジェクト参加の中~高校生
2023年1月29日 出前授業 第15回サイエンスフェア in 兵庫 講演及び「富岳」見学会 対象:兵庫県下の高校生
図15 一般公開 in 神戸で研究者から直接説明を受ける参加者
図15 一般公開 in 神戸で研究者から直接説明を受ける参加者
図16 SC22のR-CCSブースに登場した巨大「富岳」模型前に立つ松岡センター長
図16 SC22のR-CCSブースに登場した巨大「富岳」模型前に立つ松岡センター長
図17 「富岳」EXPANDSでのパネルディスカッション
図17 「富岳」EXPANDSでのパネルディスカッション
図18 CEATEC 2022に出展
図18 CEATEC 2022に出展
参考 一般公開

RISTでは、研究者・利用者向けに、R-CCSと連携してISC2022(ドイツ ハンブルク)、SC22(米国 ダラス)、SCAsia2023(シンガポール)に出展し海外向けに情報提供、情報発信を行い、国内においては、第9回「富岳」を中核とするHPCI システム利用研究課題成果報告会を10月に、スーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムの成果をわかりやすく発信するための公開シンポジウムを12月に、同プログラミングに関わる研究者間の情報交換・交流を深め研究の発展と人材育成につなげるための研究交流会を3月にオンラインで開催した。

また、第3回HPCIフォーラム 産業利用の広場(11月)、材料系分野や CAE 分野に特化したワークショップ(3回)等をオンラインで開催し、産業利用事例や利用技術に関する情報提供を行うとともに、利用者間の情報交流を図った。

「富岳」の効率的な利用を促すため、チューニング技術の普及を目的とした A64FX 向けチューニング技術検討会(4回)をR-CCS と合同でオンライン形式にて開催した。また、 第8回大型実験施設とスーパーコンピュータとの連携利用シンポジウム を公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)及び一般財団法人総合科学研究機構(CROSS)とともに東京秋葉原で開催した 。さらに 分野ごとの研究者の情報共有・交流の場としてオンラインサロン「スパコンコロキウム」を4回開催した。

一般向けには、中学生・高校生・高専生を対象とした「スパコン「富岳」体験塾」を8月に、プログラミング初心者を対象とした「はじめてのプログラミング」を3月にRIST神戸センターで開催し、年に1回実施している神戸市主催の神戸医療産業都市一般公開においては近隣諸団体とともに参加しRISTは計算機歴史博物館動画のオンライン出展を行った。

表4 RISTが主催、共催、協賛、後援、出展、又は参加した主なイベント一覧
開催年月日 種別 名称 備考
2022年4月28日 オンライン The 8th meeting for application code tuning on A64FX computer systems 主催
2022年5月12日 オンライン 第5回オンラインサロン「スパコンコロキウム」 主催
2022年5月16日 オンライン 第1回 計算科学研究連絡会 後援
2022年5月29日- 6月2日 Congress Center Hamburg又はオンライン展示 ISC2022 出展
2022年7月14日- 15日 秋葉原コンベンションホール 令和4年度 中性子産業利用報告会 協賛
2022年7月22日 オンライン 第6回オンラインサロン「スパコンコロキウム」 主催
2022年7月27日 オンライン The 9th meeting for application code tuning on A64FX computer systems 主催
2022年8月18日 オンライン 地球デジタルツインの動向に関するワークショップ 後援
2022年8月22日- 26日 オンライン 第28回スーパーコンピューティングコンテスト (SuperCon2022) 協賛
2023年8月23日- 24日 RIST 神戸センター 会議室 スパコン「富岳」体験塾2022 主催
2022年8月 - 2023年3月 R-CCS、又はオンライン R-CCS HPC計算科学インターンシップ2022 協賛
2022年8月29日- 9月2日 神戸大学統合研究拠点コンベンションホール KOBE HPCサマースクール(初級)2022
~スーパーコンピュータで並列計算の基礎を学ぼう!~
後援

2022年8月30日
ニチイ学館 B棟3F 大会議室A 第11回SPring-8データ科学研究会/第78回SPring-8先端利用技術ワークショップ「データ駆動型スペクトル解析と「富岳」を活用した計測データ処理の高速化」 共催
2022年8月31日- 9月1日 神戸国際会議場 第19回SPring-8産業利用報告会 後援
2022年9月1日- 2日 神戸国際展示場1・2号館 国際フロンティア産業メッセ 出展
2022年9月10日 東京大学大気海洋研究所、又はオンライン 「富岳」成果創出加速プログラム「 防災・減災に資する新時代の 大アンサンブル気象・大気環境予測」2022年度シンポジウム 後援
2022年9月12日 -16日 R-CCS、又はオンライン RIKEN International HPC Summer School 2022:Society5.0に向けて 後援
2022年9月22日 オンライン CCMS Webハンズオン: MateriApps LIVE!を用いたQuantumEspresso講習会 共催
2022年9月28日 神商ホール (神戸商工会議所会館 3階)、又はオンライン スーパーコンピュータ・ソリューションセミナー2022秋 後援
2022年9月30日 秋葉原UDX NEXT-1, NEXT-3 第8回 大型実験施設とスーパーコンピュータとの連携利用シンポジウム 主催
2022年10月6日 オンライン 第7回オンラインサロン「スパコンコロキウム」 主催
2022年10月26日 秋葉原UDX NEXT-1、又はオンライン 第14回材料系ワークショップ
〜ポスト「富岳」を見据えた計算物質科学の未来〜
主催
2022年10月27日-28日 オンライン 第9回成果報告会 主催
2022年10月29日-30日 現地開催、オンライン 神戸医療産業都市 一般公開2022 共催
2022年10月29日 計算科学センタービル2階セミナー室、又はオンライン 2022年度 スパコンセミナー 後援
2022年11月9日 オンライン The 10th meeting for application code tuning on A64FX computer systems 主催
2022年11月14日-17日 オンライン展示 SC2022 出展
2022年11月29日 オンライン 第3回HPCIフォーラム  スーパーコンピュータ「富岳」 産業利用の広場 主催
2022年12月6日 神戸大学先端融合研究環統合研究拠点コンベンションホール、又はオンライン 第11回 連続セミナー2022「その先へ 情報技術が貢献できること」
「富岳」が切り開く計算科学
-
2022年12月12日- 13日 オンライン 「富岳で加速する素粒子・原子核・宇宙・惑星」シンポジウム 後援
2022年12月 13日 オンライン 第12回 連続セミナー2022「その先へ 情報技術が貢献できること」
「富岳」とスパコン技術の展望
-
2022年12月18日 オンライン 大規模データ解析と人工知能技術によるがんの起源と多様性の解明 令和 4 年度シンポジウム 後援
2022年12月20日 オンライン データ活用社会創成シンポジウム2022 & mdxチュートリアル 後援
2022年12月21日 オンライン 第2回スーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラムシンポジウム「富岳百景」-「富岳」3年の軌跡 - 主催
2022年12月21日 兵庫県放射光研究センター(SPring-8内)
1階ミーティングルーム
第12回SPring-8データ科学研究会/兵庫県マテリアルズ・インフォマティクス研究会 後援
2023年1月5日 オンライン 「富岳」電池課題 第3回公開シンポジウム(成果報告会) 後援
2023年1月24日 TKP東京駅大手町カンファレンスセンター、又はオンライン 「富岳」 EXPANDS~可能性を拡張する~ 後援
2023年1月27日 東京大学 山上会館 大会議室、又はオンライン クリーンエネルギー「富岳」プロジェクト 第3回シンポジウム 後援
2023年2月16日 秋葉原UDX NEXT-1、又はオンライン 第15回材料系ワークショップ
〜計算・計測のデータ統合による材料開発の革新〜
主催
2023年2月17日 オンライン The 11th meeting for application code tuning on A64FX computer systems 主催
2023年2月24日 オンライン 富岳加速・地震プロジェクト 令和4年度成果報告会 後援
2023年2月27日- 3月2日 SINGAPORE EXPO CONVENTION & EXHIBITION CENTRE SCAsia2023 出展
2023年3月1日 東京大学生産技術研究所 コンベンションホール、又はオンライン 第3回「富岳」流体予測革新プロジェクトシンポジウム 後援
2023年3月3日 R-CCS、又はオンライン 第1回『富岳』が拓くSociety 5.0時代のスマートデザインプロジェクトシンポジウム 後援
2023年3月6日 オンライン 「HPCI システムの今後の在り方」に関する意見交換会[PDF] 共催
2023年3月7日- 8日 オンライン 第2回スーパーコンピュータ「富岳」成果創出加速プログラム 研究交流会 主催
2023年3月10日 オンライン 第6回CAEワークショップ 主催
2023年3月14日 オンライン 第8回オンラインサロン「スパコンコロキウム」 主催
2023年3月13日- 15日 R-CCS、又はオンライン RIKEN International HPC Spring School 2023 - Toward Society 5.0 - 後援
2023年3月20日 東京大学大気海洋研究所、又はオンライン 「富岳」成果創出加速プログラム「防災・減災に質する新時代の大アンサンブル気象・大気環境予測」2022年度成果発表会 後援
2023年3月28日 RIST 神戸センター 会議室 はじめてのプログラミング 主催
2023年3月28日 オンライン シンポジウム「データ駆動型高分子材料研究の最前線」 後援
2023年3月29日- 30日 オンライン HPCIアクセスポイント解説セミナー 共催
2023年3月30日 一橋講堂 中会議室、又はオンライン 第1回マテリアル革新力強化に向けた総合シンポジウム 協賛

6-10-4 見学・視察

R-CCSでは、「富岳」及び計算機科学・計算科学への理解増進のため、主に研究機関、企業、官公庁、学校など、見学を希望する団体の受け入れを行っている。基本的に広報の見学担当者による対応だが、参加者の要望等に応じて、運用技術部門及び研究部門の研究者・技術者による解説を行っている。

また、政界関係者、国・地方自治体関係者、企業や研究機関の幹部などによる視察も数多く行われており、研究支援部総務課を事務局として、理化学研究所役員及びR-CCS幹部により、理解増進のため概要説明や意見交換を含めた対応を行っている。

11月には、天皇皇后両陛下がR-CCSをご視察になられ、「富岳」実機を間近でご覧になられた。五神真理研理事長、松岡センター長から理研や「富岳」について、また、坪倉誠チームリーダー(複雑現象統一的解法研究チーム)から「富岳」の研究成果について説明を受けられた。

図19 五神理事長(左)と松岡センター長(左から2人目)案内のもと「富岳」実機をご視察になる両陛下
図19 五神理事長(左)と松岡センター長(左から2人目)案内のもと「富岳」実機をご視察になる両陛下

2022年度も引き続き新型コロナウイルス感染症対策のため、一部例外を除き原則として見学・視察とも受け入れを停止、展示エリアについても開放を停止としたが、夏以降の感染状況及び政府の基本的対処方針の変更に伴い、2023年1月末から、曜日を限定したうえで、教育機関や企業関係者、「富岳」利用者・共同研究者等の見学受け入れを開始した。2022年度の見学、視察受け入れ実績は、表3のとおりであり、合計2,550名に対応した。

【主な見学・視察】
2021年4月  President of Switzerland
2021年5月  兵庫県産業労働部、高知工業高等専門学校(オンライン)、在大阪・神戸インド総領事館
2022年6月  IEEE技術講演会(オンライン)、メルボルン大学、財務省
2022年7月  茨城県議会、摂津市立第一中学校
2022年8月  発電設備技術検査協会、指定都市協議会
2022年9月  パナソニック(株)、三菱総研DCS(株)、大阪教育大学、ひょうご産業活性化センター
2022年10月 三菱重工(株)、スイス領事、シレジア工科大学、北海道大学、AMD inc.、スタンフォード大学
2022年11月 関西経済連合会、川崎市、防災科学技術研究所、IBM
2022年12月 ベルギー経済ミッション、内閣府、ポルトガルINESC TEC、奈良県立奈良南高等学校(オンライン)
2023年1月  永岡桂子文部科学大臣、ソフトバンク、NTTドコモ、武庫川女子大学附属中学校高等学校、SMBC
2023年2月  兵庫県立大学(オンライン)、兵庫県議会、NTT宇宙環境エネルギー研究所
2023年3月  Google Cloud Japan、シンガポール公益庁、内閣衛星情報センター、神戸大学大学院

表5 見学・視察対応件数一覧