RISTは、国際競争力の向上及び国際協力の推進を図るため、「京」、「富岳」を海外の研究者等にも国内の研究者等と同様に公平に共用に供することで、国内外の研究者による先端的・革新的な研究等を促進している。
シンガポールとは、「京」を活用した国際交流を推進するために、2015年3月にHPC動向調査を実施して以降、シンガポール科学技術庁配下の2研究機関とHPCの推進について意見交換を行い、海外からの応募拡大を促進してきた。また、2016年6月には、将来の連携推進に資するため、NSCC(シンガポール国立スーパーコンピューティングセンター)と覚書(MOU)を締結し、以降、定期的に情報交換会を開催するとともに、HPCI公募情報のシンガポール内での広報等で協力をいただいている。2020年8月には、スーパーコンピュータの利用促進に係る情報交換及び国際連携の検討のための会合を行った。
欧州全体にわたる高性能計算資源を提供しているPRACE(Partnership for Advanced Computing in Europe)とRISTの間では、スーパーコンピュータの共用促進に係る情報交換に関するMOUを2014年10月に締結し、欧州主要国におけるHPCの取り組みに係る情報をHPCIの運営に反映できる基盤を形成するとともに、それぞれの主催する会議に相互招待し、各々の活動状況を発表するなどの交流を推進している。
なお、2017年4月には、上記のPRACEと締結したMOUを、米国の大学のHPC利用促進組織であるXSEDE(Extreme Science and Engineering Discovery Environment)を加えた3機関のMOUに発展することで、RIST/PRACE/XSEDE間での協力を推進している。
また、オーストラリアの国立スーパーコンピュータセンターNCI(National Computational Infrastructure)との間で、2020年5月にスーパーコンピュータの利用促進の分野における情報交換及び将来の連携の検討に関するMOUを締結し、同年8月にそれに基づく会合を行った。