幅広い利用技術のニーズに応えて各種の講習会やワークショップを開催し、2020年度は表1のように合計1,955名が参加した。参加者のスキルアップを図ることにより計算科学研究及びそれを支える人材の人材育成に貢献するとともに、利用者の裾野拡大に努めた。また、材料系ワークショップ、CAEワークショップを開催し、総参加者数917名の内、産業界からの参加者は573名(62%)に及ぶなど、受講者のスキルアップを通して産業界における計算科学研究の人材育成に貢献した。
主催 | 共催 | 主催・共催 | ||||
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コース名等 | 「富岳」利用セミナー | HPCプログラミングセミナー | ワークショップ | OSS講習会 | 理研等 | 開催回数・参加者数 |
開催実績 | 5 | 7 | 3 | 3 | 19 | 37 |
参加者数 | 188 | 134 | 917 | 31 | 685 | 1955 |
内、産業界参加者数 | 60 | 37 | 573 | 12 | 127 | 809 |
利用支援に資する調査研究及び研究実施相談者の技術の習得やスキルアップを目的として、「京」の一般利用枠を利用した共用法第12条に基づく過去の調査研究等に関して論文化を進め、関連する知見及び技術を蓄積し、高度化支援における提案などの場面で生かしている。これにより、計算機科学と計算科学の双方に精通する人材の育成を図った。
研究実施相談者等は、HPC分野での代表的な国際会議である米国SCへ参加し(オンライン開催)、最先端の研究動向の調査、技術情報の収集を図り、利用支援業務を行う者の資質の向上を図った。
また、計算科学分野における博士号取得者を任期付の研究員として2名採用し、利用支援業務を充実させると同時に、将来のHPCを担う人材育成を図った。なお、2名の任期付の研究員は2021年度に定年制職員に採用されている。
青少年の科学技術への理解増進、将来のHPCI利用者となる研究技術者育成を目的に、「はじめてのプログラミング」(2020年12月)を開催し、3校より6名が受講し、さらに「はじめてのプログラミング 出前授業」(2021年1月)を開催し計39名が受講した。また、高校生を対象にした「スパコン「富岳」体験塾」(2021年3月、神戸)を開催し、3校より8名が参加した。(図1)