4 「富岳」の利用支援

4-3 産業利用促進(R-CCS)

R-CCSでは、スーパーコンピュータ「富岳」等を活用した研究成果を社会に普及させるため、産業界との連携を推進している。2つの理研コンソーシアムの運営と、産業界へSociety 5.0実現のための技術基盤としての「富岳」の訴求、研究成果の訴求を行った。

4-3-1 理研コンソーシアム

2つの理研コンソーシアム、「HPCを活用した自動車用次世代CAEコンソーシアム」と、「燃焼システム次世代CAEコンソーシアム」が、R-CCSを拠点として活動している。両コンソーシアムとも、本年度で設立時に予定した設置期間の3年目となり当初の設立目的を達成したが、「富岳」の共用、新たな技術トレンドを踏まえて、活動期間をさらに3年間延長することを会員総意で決定し、理研理事長が承認した。

文科省「富岳」成果創出加速プログラムの「産業力の強化」に課題実施機関として応募し採択されるなど、「富岳」での活用を想定した研究課題に継続して取り組む予定である。

4-3-2 「富岳」、および研究成果の訴求

CEATEC2020 ONLINEに「富岳」ブースを出展。CEATECは、毎年東京で開催される、エレクトロニクス業界でアジア最大規模の展示会であり、例年15万人の来場者がある。センターとして初めて出展した。

「富岳」ブースでは、「富岳」がSociety 5.0の中核基盤たりえること、「富岳」の試行利用による新型コロナウィルス対策での取組み等を展示し、産業界の来訪者にPRするとともに、最高位の賞に位置付けられる「総務大臣賞」を富士通株式会社と連名で受賞した。

この賞は、出展者の中から、Society 5.0の実現を促し、新たな価値と市場の創造・発展に貢献、関係する産業の活性化に寄与すると認められた証である。