1.「富岳」を駆使した
860億神経細胞からなる
ヒト規模脳シミュレーション
大きな数の神経細胞をスーパーコンピュータでシミュレーションできるようになり、脳の理解の推進が期待されています。
スーパーコンピュータ「富岳」による大脳皮質、小脳、大脳基底核等のシミュレーションや、脳モデル構築システムの開発が行われ、様々な動物脳のシミュレーションによる脳の理解へ向けた取り組みが行われています。
ヒトスケール脳シミュレーション

(世界初人スケール)
・β波・γ波に相当する安静時脳活動を再現
大脳皮質・視床・小脳450億ニューロンの可視化
Igarashi et al., 2022, Neuroscience2022
「富岳」の性能を引き出す
シミュレータ
MONETの開発
(Igarashi, Yamaura, Yamazaki 2019)
- ・タイルベース分割
- ・計算と通信の同時実行
- ・遠距離結合の非同期通信
- ・キャッシュブロッキング
優れたスケーリング性能
MONETは、優れたスケーリング性能(※下図)を持ち、従来不可能だったヒト脳規模でのシミュレーションを可能としました。

シミュレーションに必要な計算ノード数(横軸)を桁違いに増やしても、計算時間(縦軸)が増えずに一定に保たれます。これは、「富岳」のような大量の計算ノードを持つスパコン上でMONETを使うことで、大規模な脳のシミュレーションを可能としたことを示しています。
