About us | 私たちについて
Overview | 研究室概要
- 本研究チームでは、「京」コンピュータ上での大規模・高並列・高性能な数値計算ソフトウェアライブラリの研究開発を推進します。シミュレーションプログラム開発には、連立一次方程式や固有値計算、高速フーリエ変換、非線形方程式など様々な数値計算アルゴリズムが欠かすことができませんが、「京」の能力を最大限に利用するには、「高並列」「高性能」「高精度」「耐障害性」「大規模化」といった観点からアルゴリズムを選定しライブラリとして整備する必要があります。これらの研究は、計算科学(シミュレーション)、計算機科学(ハードウェア、ソフトウェア)と応用数学などの強固な連携によって達成されます。R-CCSにおける強固な協力体制のもとに次世代の高性能計算システムも視野に入れた数値計算ライブラリにおける基盤技術の確立を進めたいと考えています。
Research Subjects | 研究テーマ
- 並列数値アルゴリズムの研究と並列数値計算ライブラリの開発: 京コンピュータを使いこなすためには、並列度に応じたアルゴリズムを使用した数値計算ライブラリが必要です(低並列の数値計算ライブラリは、高並列のアプリケーションに導入できません)。低並列で高速なライブラリ開発から数万並列に対応しうる高度な数値解法の研究及び数値計算ライブラリパッケージ(疎行列ソルバ―、固有値ソルバ―、3次元FFTなど)を京コンピュータ上に整備します。
- Tofuネットワークに最適化したデータ分散方式と再分散機構の実現: 京コンピュータにはTofuと呼ばれる6D-Torusネットワークが採用されています。利用者には6Dのうち4Dが割り当てられ、3Dビューが可能です。一般的な利用者アプリケーションと数値計算ライブラリ単体の適切なTofuネットワーク上マッピングは異なることが多くネットワークの効率利用がなされません。2次元領域の適切な折り畳みやネットワークトポロジー理論を駆使して、適切な高次元マッピング理論を構築します。
- 耐故障性を考慮した数値計算ライブラリ構築のためのフレームワークの研究: 京コンピュータのように10万ノード級のシステムでは、接続されている部品の総数も増大するため、故障率を低く抑えることが困難となります。シミュレーションの実行中に故障する可能性もあります。そのため、数値計算ライブラリへのcheckpoint restart機能の追加、「ソフトエラー」をアルゴリズムにより検出し故障によるプログラム中断を回避する手法の研究を進めます。
- 計算の高精度化に対応する数値計算ライブラリとそのフレームワークの研究
Contact | 問い合わせ
- 理化学研究所 計算科学研究センター 大規模並列数値計算技術研究チーム 〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町7丁目1-26 (Google Maps)
- E-mail 電子メール:今村俊幸(チームリーダー) imamura.toshiyuki [at] riken.jp