15:00-16:10
パネルディスカッション02

HPCが起こす「食の革命」の可能性
~バイオ・農業・資源循環~

世界人口の爆発的増加に起因する食糧不足、温暖化・異常気象による災害多発化など、食と農林水産をめぐる社会課題は深刻化しつつある。ミクロの視点ではバイオ・遺伝子領域がIT化され、シミュレーション技術の活用も広がっている。一方でマクロから見ると、農業や食産業のデジタル化が進展しつつあり、今後、生産・消費・廃棄の過程はサーキュラー(循環的)でサステイナブル(持続可能的)なものにすべきだという機運が高まっている。多軸で複合的なこの分野の問題に「富岳」はどう向き合っていくか、足下の取組から食の問題への貢献可能性を探る。

  • 小林 憲明

    キリンホールディングス株式会社
    取締役常務執行役員

    1983年 4月 キリンビール株式会社入社
    2014年 3月 キリンホールディングス株式会社執行役員グループR&D担当ディレクター
    2019年 3月 キリンホールディングス株式会社取締役常務執行役員(現任)
    2019年 4月 協和発酵バイオ株式会社取締役(現任)

  • 水無 渉

    新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
    技術戦略研究センター
    バイオエコノミーユニット長

    1987年4月 日東化学工業株式会社入社
    (1998年 三菱レイヨン株式会社に合併)
    2002年10月 米国三菱レイヨン Vice President
    (2017年 三菱ケミカル株式会社として経営統合)
    2014年10月 株式会社三菱化学化学技術研究センター バイオ技術研究所所長
    2019年4月 三菱ケミカル株式会社 新事業創出部 上席主幹研究員/高度専門職
    2020年4月 新エネルギー・産業技術総合開発機構 (現職出向)

  • 市橋 泰範

    理化学研究所 バイオリソース研究センター
    植物-微生物共生研究開発チームリーダー

    2010年 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了 理学博士。2010年 University of California Davis Postdoctoral fellow。2014年 理化学研究所 基礎科学特別研究員。2016年 科学技術振興機構 さきがけ研究者。2018年 理化学研究所 バイオリソース研究センター チームリーダー。2020年、ムーンショット型農林水産研究開発事業 土壌微生物叢アトラスに基づいた環境制御による循環型協生農業プラットフォーム構築 栽培マネジメントグループ代表。専門は、植物生理、植物微生物相互作用。

  • 三好 建正

    理化学研究所 計算科学研究センター
    データ同化研究チームリーダー

    2000年京都大学理学部卒業、気象庁入庁。2003年人事院行政官長期在外研究員としてメリーランド大学に留学、2005年Ph.D.。気象庁予報部数値予報課技術専門官、メリーランド大学助教授を経て、2013年より現職。現在、理化学研究所開拓研究本部主任研究員、同数理創造プログラム副プログラムディレクター、京都大学連携教授、メリーランド大学客員教授、海洋研究開発機構招聘上席研究員を兼任。2016年日本気象学会賞、2018年読売ゴールドメダル賞、2020年防災功労者内閣総理大臣表彰など多数受賞。気象予報士。

  • クロサカタツヤ

    株式会社企(くわだて)
    代表取締役
    慶應義塾大学大学院
    政策・メディア研究科 特任准教授

    1999年慶應義塾大学大学院(政策・メディア研究科)修士課程修了。三菱総合研究所を経て、2008年に株式会社 企(くわだて)を設立。通信・放送セクター、データビジネスに関する経営戦略や事業開発のコンサルティングを行うほか、総務省、経済産業省、内閣官房、OECD(経済協力開発機構)等の政府委員を多数務め、政策立案を支援。2016年より慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授、また2021年より公正取引委員会デジタルスペシャルアドバイザーを兼務。著書『5Gでビジネスはどう変わるのか』(日経BP刊)他。