理化学研究所 計算科学研究センター

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Events/Documents イベント・広報

International HPC Summer School 2016 開催報告(6月26日~7月1日)

2015年に引き続き、計算科学研究機構(以下、AICS)は、学生や若手研究者を対象にした国際サマースクール “7th International Summer School on HPC Challenges in Computational Sciences” をスロベニアのリュブリャナ大学で開催しました。(2016年6月26日(日)~7月1日(金))

ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の機関である米国のXSEDE、欧州のPRACEそしてカナダのCompute/Calcul Canadaの4機関の共催で実施しました。

公募・選考の結果、十数カ国から総勢約80名が集まり、日本からは8名が参加しました。
参加・滞在費用は各機関からサポートされることもあり、注目のスクールです。

講義内容

講義は、座学と実習(ハンズオン)で行われ、プログラミングの基礎を習得する目的から実習に重点を置いて行われました。全参加者共通で行われた一部の講義を除いては、主に2部屋に分かれて実施するパラレルセッション方式で行われ、参加者は自身の理解をより深めたい、あるいは興味のある講義を選択して出席する方法がとられました。
教室の様子 座学では、日本から参加の九州大学・青木百合子教授やAICS・三好建正チームリーダーも講師として参加、各講師によるマテリアルサイエンス等の分野におけるHPC活用に関する講義が行われました。実習では、実際にピッツバーグスーパーコンピューティングセンターが保有するBridgesという計算機に参加者本人がアクセスし、通信ライブラリのMPIやOpenMPを用いた並列計算処理や汎用プログラミング言語Pythonを用いたプログラミング処理に関する理解を深める機会がありました。

2日目と3日目の夜には、参加者が自身のパソコンを使用し、自分の研究について他の参加者に紹介するポスターセッションが実施されました。日本からの参加者の発表場所にも他機関の参加者が数多く集い、熱心な説明や活発な意見交換を行う姿が見られました。

またスクール期間中には、各参加者が共通の課題について並列プログラミングを行い、その結果を個人で競い合う「Parallel Programing Challenge」が実施され、日本から参加の柴山拓也さん(名古屋大学大学院・後期博士課程在籍中)がOpenACCを用いて見事Winnerとなりました。

並列プログラミングチャレンジ

 

メンター制度

本スクールではメンター1名につき参加者3名程度がグループになったメンター制度を導入しています。これは参加者(メンティー)が普段抱えている研究上の悩みや将来の展望などについて、メンターが自身の経験を活かし助言することによって自発的成長を促すことを目的としています。メンティーとメンターの1対1での対話形式により、今後の進路等も含め現在メンティーが抱えている様々な問題等について意見交換が行われていました。

メンター制度 全体を通して

参加者の中には本スクールが初めての海外経験という方もいましたが、英語の壁に全く恐れることなく積極的に海外の加者とコミュニケーションを取っている姿が見受けられました。また、講義中に質問等があった場合には積極的に手をあげて質問を行ったり、近くのチューターと議論を行うなど、学びに対する強い意欲を感じました。
参加者にとっては今後の進路においてとても意義深いものになったと思われます。

 

参加者の感想

・ Performance analysis and optmization/OpenMPやMPIなどを用いた並列化技法はすでに知っていたが、それ以外の解析で高速化することは特に考えていなかったので、大変参考になった。特に既存のソフトウェアを用いてプログラムのどの部分でなぜ遅くなるのかを解析する手法については興味を持った。今後も利用したい。
・ OpenACCを用いたGPUの利用/MPI、OpenMPに関する勉強を目的として参加したがOpenACCを用いることでより高速化を行うことができることが分かり、今後利用してみたいと感じた。

(ポスターセッション)

・ 特に多様なバックグランドを持つことからかなり面白かった。
・ ネイティブの英語話者と比較的長い時間議論できたため、非常にためになった。時間も長くずっと英語で話すのは疲れたが、参加してよかった。
・ 異なるバックグラウンドの方とディスカッションができ、どのような部分が伝わりにくいのか、誤解を招きやすいのかを知ることができた。

(全体)

・ 多様な分野の参加者と交流出来たのは良かった。分野が違っても、シミュレーション研究共通の悩みを皆さんがそれぞれ抱えていることがわかり勉強になった。また非常にモチベーションの高い参加者に囲まれ、大いにやる気がでた。

(コメント抜粋・編集ずみ)


スロベニア、チームディナーなど

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